カーボンによるコーティング加工の後、パテ打ちを行うのですが、もう1度エポキシ原液でコ-ティングのため、バキューム工法を使用しました。
最近のFRPやカーボンではごく一般的な工法ですが、実際の方法は余り知られていないようです。
まず最初にバキューム部分をマスキングテープで印します。
エポキシ接着剤を塗布します。
幅90cm 長さ 2mで 0.25Lのエポキシを使用しています。
この上からピールプライと言う布で覆うのですが、余分な接着剤を吸引する必要がないので、安価なマットを使用しました。
剥離を良くするため、シリコーンを塗布してあります。
その上に均一に押さえるためのマットを引きます。
丁度6mmほどの断熱材がありますのでそれを使用しました。
バキューム用のホースを全体で吸引するように配置します。
このホースには20cmごとに3mmの穴を開けています。
最期に透明のシートで覆いし、マスキングテープで隙間の無いように固定します。
これで準備としては終わりました。
バキュームポンプで吸引します。 本当はバキュームポンプで24h吸引しながら80-100度の温度で焼くと言う作業がカーボンの仕様なのですが、あくまでコーティングですので60度-80度の加熱4時間行います。
その間はバキュームはかけ続けることで、しっかりと強い力でハルに食いつきます。
2台の掃除機で行っています。
凄く透明のシートが張り付いているのが解ると思います。 もう少し薄い方が良いようです。
既に完了している部分で、ホースの所にエポキシが少し溜まっています。
ピールプライを使用していたら、殆ど解らなかったのでしょう。
インフェルジョンやインフェージョン工法というのは、このバキューム工法で樹脂そのものの充填も一緒に行うそうですが、何層ものカーボンやファイバー で一気に船体を作るには良いのですが、木製の船体のコーティングとして使用の場合はエポキシ樹脂が上手く回っていかないので、ハケやローラーで直に塗布してからバキュームします。